ロータリー国際親善奨学金
(Rotary Ambassadorial Scholarship)
ロータリー財団のプログラムのひとつで、民間の留学プログラムとしては、世界最大のものです。その中に、ジャパンプログラムというのがあり、日本のみが 利用できる試験的プログラムで、外国からの留学生に日本語研修と日本文化に触れることを目的として、国際親善を図ろうとするものです。
浜北ロータリー・クラブでは2000年4月から1年間、ホストクラブとして国際親善の任務を果たしました。
奨学生プロフィール
- 奨学生
- Niger Sultana(ニガ-・スルタナ)
バングラデシュ人
(1970.7.25.生れ女性) - 最終学歴
- ダッカ大学栄養科学修士
- 奨学金
- 29,000ドル
- 日本語学校
- L.L.E.S.(浜松)日本語コース
- カウンセラー
- 乾 昇(浜北RC)
滞在日誌
4月3日、名古屋空港に到着したときはややおどおどした感じだったが、その夜、浜松西ロータリー・クラブとの合同観桜例会では英語で堂々と挨拶をした。
日本語も少しずつ上手になり、7月31日には浜北ロータリー・クラブでスピーチ。もっとも、原稿はローマ字書き。浜松市内のアパートから、学校へ通うこととし、4月7日には入学式で日本語の勉強が始まった。
市長への表敬訪問、市役所で外国人登録、郵便局で口座開設、電話取付等々当初は大変だったが、すべてクリア。 なかなかしっかりしたお嬢さんなので、安心した。 8月は1ヶ月間夏休みで、富士山、鳥取、仙台などへ知人を頼って旅行をした。
9月からは、再び日本語学校へ。そのころから、日本の大学への入学意欲が高まり、カウンセラー宅へ3日にあげず来て、名古屋大学、香川女子大等へとメールで交信、最後に静岡県立大学食物栄養科学大学院コース受験を決意。
受験のための論文作成等、精力的に行動開始。1月には、教授の学費免除での入学許可を取り付ける。2月にはカウンセラーも同行して教授を訪れ、打ち合わせをしたが、奨学金の目途が付かず、最終的に諦め帰国することとなる。
一方、プログラムに従って、実用研修を3ヶ月やることになっており、1月から3月まで県西部浜松医療センターの診療技術栄養科で実務をしながら日本語を勉強することとした。カロリー計算や栄養価のバランス計算など、さらに患者との会話など楽しみながら、実用的な日本語の勉強ができたようで、急速に日本語が上達した。
この間もL.L.E.S.へは午前中だけ通い、文法的な日本語も学んだ。あっという間に1年が過ぎ、3月27日、関西空港からシンガポール経由で帰国した。
この帰国旅行には、来日当初数日ホストファミリーを務めた村松辰芳会員の奥さんと子供3人が同行。最後まで国際親善の役目を果たしてくれた。